言葉の花束　教育長メッセージ

最終更新日：2025年11月6日

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』（68）

『佐屋街道をゆく』

　皆さん、江戸時代に名古屋（宮）から神守・佐屋を通り、桑名まで舟でゆく道（海路を含む）があったことをご存知ですか。今風に言うなら新東名高速道路が通っていたようなものです。有名な東海道の脇街道（バイバス）で、実際は東海道よりも佐屋街道の方が使われていました。東海道は名古屋（宮）から七里の渡し、佐屋街道は佐屋から三里の渡しということで、海路を進む時間が短かったからです。その佐屋の湊には以下のような史跡が残っています。11月3日津島のスポーツ研修委員会の主催で「佐屋街道ポールウォーキング」に参加し、私は歴史ガイドのボランティアをしました。

　佐屋路とは「東海道のう回路（脇街道・脇往還）で佐屋廻りと言われた。東海道が宮（熱田）から桑名まで海路（七里の渡し）で結ばれていたのに対して、佐屋路は「岩塚・万場・神守」を経て、佐屋湊から川船で桑名に至る三里の渡しでありました。
　※「佐屋川を五ノ三、五明、加路戸と下り、長島の殿名、鎌ヶ池から木曽川下流の桑名に至る渡し」
　星大明社
　西保町の氏神。ほしだいめいしゃ。赤星明神。北極星、北斗七星の信仰。虚空蔵菩薩信仰。目の守護神です。明治になるまでは松隣寺という神宮寺がありましたが、廃仏毀釈（神社とお寺を分ける）で壊されました。現在は尾張津島天王祭の市江車の試楽が行われています。今年はご神木奉迎送が行われました。
　水鶏塚
　元禄7年（1694）、5月25日に俳人の松尾芭蕉が佐屋宿で「水鶏（くいな）鳴くと人のいへばや佐屋泊まり」と俳句を詠みました。佐屋から三里の渡しで乗船、この年の10月大阪で芭蕉は亡くなりました。その後芭蕉の門下生が享和20年（1735）年に石碑を建てました。初めの句は「水鶏鳴くといえばや佐屋の波枕」だったそうです。藤屋（澤）露川、三輪素覧（名古屋の門人）が付き添っていました。水鶏はツル目クイナ科、水田などに住み「キョキョキョ」と鳴きます。
　佐屋代官所址
　天明元年（1781）に東海道脇往還佐屋路を支配するために尾張藩が配置しました。元々は藩主が鷹狩りに立田を訪れた際の休憩所である御殿（佐屋御殿）が置かれていて、そこに代官を置くことになりました。佐屋の他、尾張藩は北方（一宮市）・小牧（小牧市）・水野（瀬戸市）にも代官所を置きました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　令和7年11月1日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　津島市教育委員会
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　教育長　浅井厚視

＜過去のメッセージ＞
『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年4月(PDF:144KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年5月(PDF:145KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年6月(PDF:141KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年7月(PDF:140KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年8月(PDF:136KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年9月(PDF:137KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年10月(PDF:134KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年11月(PDF:143KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年12月(PDF:147KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和5年1月(PDF:133KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和5年2月(PDF:131KB)